スワロフスキー とプレシオサの違いを徹底比較 第3回 <輝きとカット フラットバック編>

第3回目は、スワロフスキーとプレシオサのカットの比較をいたします。チャトンやフラットバックのストーンは模造宝石です。天然宝石に近づけるために、天然宝石にはつけないフォイルと、天然宝石でも輝きを左右させる計算されたカットが必要です。模造宝石はダイヤモンドの輝きを追求しています。ダイヤモンドカットの構造を知ることで、チャトンやフラットバックの輝き方がわかります。


ダイヤモンドカットの構造とカットの数えかた

ダイヤモンのカットの代表がラウンドブリリアンカット。テーブル、クラウン、パビリオンの3つのカットの合計がカット数になります。合わせて57面、または58面です。


  • 真上から見た時に平面に言える部分がテーブル 
  • テーブルの周囲を取り巻く部分がクラウン 
  • 裏面の部分がパビリオン


フラットバックストーンの構造とカットの数えかた

スワロフスキーやプレシオサのフラットバックは、裏面のV字(パビリオン)がなく平らです。そのためチャトンより単純な輝きになります。宝石と異なり、クラウン部分のみをカット数と言います。このストーンのカットは、8面です。フラットバックはクラウンのカット数が少ないと、テーブルから底面のシルバーフォイルがそのままの姿で見えやすく、安っぽい輝きです。お手頃のガラスストーンは8面カット、高級といわれているものは12面カットが多いようです。パビリオンのカットが多くても、テーブルが大きすぎると、底面のシルバーフォイルがはっきり見えてしまい、逆に小さすぎると光を取り込む量が少なく、輝きが小さくなってしまいます。


スワロフスキーのカット



  • SS3, 4   #2000番 8面カット 
  • SS5~SS9  #2058番 14面カット 
  • SS12~   #2088番 16面カット


SS3, 4 の極小ストーンしにしか使用していない#2000番の8面カット。極小とはいえども、テーブルが大きすぎて真上から見るとフォイルが目立ちます。前には2012番、14面カットのものがありましたが廃盤。日本ではほぼ売っていません。私もヴィンテージショップでしか見たことがありません。2028番(SS5~)も廃盤となっていますが、あまり売れないお店や人気がないサイズやカラーは今でもまれに売っています。2028番は、2058番や2088に比べクラウンが低いため、複数のカラーで同サイズを使う場合に混ざっていると、高さが合わない、テーブルの大きさの違いが目立ちます。


SS12以上の2058番も一部流通しています。SS16以上かつ同サイズのもので混ざっていると、カットの違いがはっきりわかり、統一性のないい上がりになってしまいます。ストーンカットの知識がないと、スワロフスキーの美しさを活かすことが出来ません。


プレシオサのカット

プレシオサのフラットバックは、2種類のシリーズがあります。

VIVA12

SS5~48 が、438-11-612番 すべて12面カット。シルバーフォイル。お値段がお手頃の下位ランク。VIVA12の前の商品は、同じく12面カットですがVIVA12のほうが鋭いカットに改良され、輝きも強くなっています。


MAXIMA

  • SS2, 3   438-11-612番 12面( VIVA12と同じカット) 
  • SS5~20  438-11-615番 15面 
  • SS30~   438-11-618-18面 
  • シルバーフォイル(フォイルも上位ランク D-FOILED )


違和感なくカット数が増えており、また、スワロフスキーのように旧品番と混ざった状態で流通していないので、他のサイズと混ぜても悪目立ちするところがありません。ストーンカットの知識がなくても、綺麗に仕上がります。


スワロフスキーとプレシオサ、どちらが綺麗?

SS9

SS12 

  • スワロフスキー 2088番 16面 
  • プレシオサ 438-11-615番 15面 


 スワロフスキーの美しさが際立つ。


SS34

  • スワロフスキー 2088番 16面 
  • プレシオサ 438-11-615番 18面(このサイズから18面)

スワロフスキーは繊細は輝き。プレシオサはギラッと輝く。どちらが良いとは一概に言えない。スワロフスキーの2028カットでも、このサイズになるとカット面が大きくなるため、フォイル部分が見えてしまう

カット別 輝きが綺麗な順

  1. スワロフスキー 2088番 16面(SS12~) 
  2. プレシオサ 438-11-618-18面(SS30 ~) 
  3.  プレシオサ  438-11-615番 15面(SS5~20) 
  4. スワロフスキー 2058番 14面 (SS5~SS9)
  5. プレシオサ  438-11-612番 12面 (SS2, 3)
  6.  スワロフスキー 2000番 8面 (SS3,4)


サイズ別 輝きが綺麗な順

  1. SS2~9は、プレシオサ 
  2. SS12以上のサイズは、スワロフスキー(ただし、2088番)

SS12以上でスワロフスキーが2088番であることが前提の場合、SS12未満はプレシオサが美しく、SS12以上はスワロフスキー。SS3はスワロフスキーよりプレシオサのほうがカット数が多いため、プレシオサのほうが圧倒的に美しいと感じます。

スワロフスキーのSS12以上の輝きは、虹色を含んだ繊細なキラキラ。それに対して、プレシオサは虹色を含んだギラッとした強い輝きです。室内のオブジェならばスワロフスキー、遠目から見る衣装ならば、強い光を放つプレシオサで充分と感じます。

私がプレシオサのフラットを使っていた時は、VIVA12。スワロフスキーはまだ今ほど流通していいなかったため、2058番と2028番が平行して流通している時代でした。小物にデコレーションする時は、SS5,9,12を主なサイズとして使用。その頃はカットこだわりがなく、スワロフスキーであれば何でも上と思っていましたので、ただぼんやり、もしかしてプレシオサのほうが美しいかも?と思うことがありました。

その後2088番が出、そのダイヤモンドにより近いカッティングで繊細で美しい輝きに魅了され、「スワロフスキーでなければ!」 という思いになりました。私のレザーデコの作品はスワロフスキーのカットを活かすために、SS12~30までをなるべく多く使うようにしています。


   まとめ

今回プレシオサのMAXIMAをスワロフスキーと比べてみましたが、SS12以上でしか制作しない人以外には、プレシオサで全く問題がないと思いました。SS9以下のストーンは、むしろプレシオサを使いたいと思うようになりました。


デコ電時代のデコ職人で、すべてSS3でしか作らないという猛者がいらっしゃいましたが、プレシオサが良いよ、と教えてあげたいぐらいです。(今もご活躍でしょうか?老眼で見えなくなっているかも知れません)


※文中の比較は個人的感想です。


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